12/21 風味堂ライブ2006 現地集合・現地解散 TOUR@なんばHatch

2006年の一番は風味堂に決定。他にもよかったライブはたくさんあったけども、久々にスッキリとした涙を流すことができたので。最初はひたすら楽しいなぁて思っていたのだけれど、最後に来て泣かされた感が。風味堂は3人が3様に音楽を楽しんでいる感じが伝わってきて、見ていても気持ちがいい。今回は2階席で。1階フロアのギュウギュウ振りにびっくり。冬だから着膨れ?いや、確実に増えてるよね、動員数。次回はZEPPでやるみたいだし、着々とファンを増やしているよね。もうそろそろホールツアーとかやって欲しいなぁ。客層ももっと広がると思うし、何よりゆっくり聞き入りたいというのが大きな理由(今回座ってたけど)。前回のBIG CATで強く思ったんだけど、風味堂のライブってある意味無法地帯と言うか。イライラすることが多くて、せっかくの演奏に集中できないのが辛いし勿体ない。Blue Noteへ行く度に風味堂リクエストしといたので、実現したらいいなぁとか楽しみにしてるのですがどうなのかしら。鳥口氏には是非ウッドベースで出ていただきたいわ。実は『愛してる』があざとい感じがしていまいち好きになれなくて(心が腐っているので)風味堂2もあまり聞き込むことなく参戦だったんだけど、彼らの場合、CDは単なるテキストでしかないと思った。立派なライブバンドだわ!実際、同じ空間で感じること、コレこそが正しい風味堂の楽しみ方だと思い知った。興味がある人は足を運べばいいじゃない(ケイタイモ風味)。



ピンクのライトに包まれてStay with me始まり。コーラスがかわいい。渡氏のピアノもいきなり炸裂って感じで一気に上がる!今日は2階からなので裸足加減がよく見えて微笑ましい。しかし彼は凄い体勢でピアノを弾いて歌を歌うよね。Get Outこの曲好き。ナキムシのうたで大合唱。愛されてるなぁ風味堂!と思う1曲。横揺れ気持ちいい。Shall we dance?いきなり渡氏の歌詞が飛ぶ。で、小さい声で『思い出した』で歌い出すという。この曲こそクールに歌い切ってくれないとニヤニヤしてしまって変な人認定されそうで困る(誰に?)。色っぽいを通り越してマンマな曲やね。フラフラフライデー・ミッドナイト ヘタクソなピアノに歓声が。ピアノと遊んでる感が本当にステキ。相思相愛ってこんな感じ。続いて、ドラムの中富氏が退場し暗転。渡氏にスポットライトが当たり『風味堂はピアノ・ドラム・ベースの編成で、本当にコレでやっていけるのかと悩んだ時期もあったけれど、このスタイルを大事にしているんですよ、ね、・・・えぇっ?!』なお約束MCでベースの鳥口氏にスポット、ギター持ってチョコンとお座り。『ギター人口が多くてベースに転向した(ホント?)』と言う鳥口氏のギターはなかなかのもの!私は好きだなぁ。んでまたいい音なのよね、このギター。泣き泣きな感じの。『トリ君のその靴は何?』とか言って何ともパンクな靴をご紹介。うん、気になってた。で、線香花火。客側からライト当ててて、ステージの後ろに大きな二人の影が映っててなんかいい雰囲気。終わったら「ほぅ」ってため息が。小走りで中富氏が出てきて『マジックをします!』で腕を上げて『皆さん、パワーをください!』とか言って、客側から変な気が移動(?)。で、パントマイム的に何かを引っ張ると、ステージ上からカホーンが降りてきた!『カホーンはフランス語で箱と言う意味です』とか適当なことを鳥口氏が(確か)言っていたけれど、スペイン語のようですね。微妙。鳥口氏はベースに戻り、3人で恋の天気予報 。実話なんだろうなぁと微笑ましい。続いてママのピアノ。鳥口氏は再びギターでとってもステキなアレンジ!カホーンの優しい音もぴったりで、このバージョンでもCDに入れればいいじゃない(しつこい)。入れてください。通常編成で来ましたよ、私の嫌いな愛してる。んなアホな、的な歌詞がどうにも腑に落ちない私でしたが。いい曲だ、認めよう。まぁ私の中では順位は下の方だけどな(何様)。新曲メリークリスマス、、、。忘れた(サイテー)。LAST SONGあぁ、泣きのスイッチが。入りそうだけど耐えました。ライブではお馴染みのこの曲。会場一体になった「ラーラララララ・・・」の合唱がいい。渡氏はきっといい人たちに囲まれてこんなにスクスク育ったんだろうなぁと思わせる曲。渡氏は1曲1曲終わるたんびに大きく両手を広げて『どうですかお客さーん!』的な得意げな顔を客に向けるよね。なんかかわいい。YOUR STORY、『なんば花月へGO GO GO〜』でラクション・ラヴ と一気にアガって。家出少女Aの後、"おかえりなさい"が待っているで再び「ララララララララ・・・」の大合唱。渡氏もステージをウロウロしながらお客、鳥口氏、中富氏にマイク向けたり楽しそう。ホント、『風味堂は3人とお客のコーラスで風味堂だ』とはよく言ったもので。『世界がここにいる人たちのようだったら、平和なのに』で本編ラスト、Love...。不意に涙が溢れてきてビックリ。『傷つかないでね きれいでいてね』私が行った善いことや悪いことがイメージとなってこみ上げてきて。どうにも傷ついたり汚れてしまったりした自分がいたけれど、その全てが受け入れられたかのような、浄化されるかのような心地よさで満たされて。「救い」というのはこういうものなのかなぁと思った。青いライトにミラーボールが海のような、宇宙のような。幻想的な照明を残し退場。暫くボーっとして感覚が自分に戻ってくるまで時間がかかった。

アンコールで涙をふいて初めて聞いた気が。そしてゆらゆら 。最初のピアノの音でアウト。もう涙が次から次へと溢れて止まらない。定番曲でありながら、いつまでも新鮮に心を揺さぶり続ける曲。この日の渡氏は神々しい程だった。コーラスも本当に素晴らしいと思う。最後の三人のハーモニーには鳥肌が立つ。風味堂を知らない人に紹介する時に、私はこの曲を必ず勧める。王道曲ではないかもしれないけれど、偏ってしまうかもしれないけれど、この曲を外して風味堂の素晴らしさは伝わらないと思ってる。ゆらゆら ゆらゆら揺れてみたら、最後は温かな黄色い光に包まれた。何だかんだで幸せだなって、大きく手を振りお辞儀をする3人を見ながら思った。いつまでも3人が音楽を楽しんでいてくれますように。彼らが笑ってステージに立ち続けてくれますように。祈るような気持ちで、終焉。