帰還

無事に帰ってまいりました。暫く雪は見たくないな。でも長野の雪はとってもきれいだった。結晶が肉眼でもわかるくらいで、サラサラしてキラキラ光っていて。

もちろん氣志團GIGのために遠征したわけですが。少ない空き時間を狙って少し観光してみたり。23日の金沢では近江町市場を散策。でも、23日はお休みだそうで殆どのお店が閉まっていて。この天候で漁に出れないらしく、カニはお高かった。そんな中、市場内のおばさま御用達風な婦人服ショップを渡り歩き、面白グッズに感心しまくっておりました。さすが寒い地域は靴下にもカプサイシンが練りこまれているそうで、手を突っ込んでは「確かに違う!」を連呼。腹巻とかも色々種類あるんだねー。200円で売っていた折りたたみ傘を購入。使い切りでも惜しくない!すごいぞ!近江町市場!

で、何も食さないまま友達と別れて21世紀美術館へ。ガラスをふんだんに使ったとってもステキな白い建物で。今は『もうひとつの楽園』というテーマで展示されていたんだけれど、とっても斬新で前衛的な作品が集結していてさっぱりわからんちん。そうでもないのか。ちと私には難しすぎたかな。わからないなりにもアンジェロ・フィロメーノという人の作品は綺麗だった。大きな布に刺繍が施してあり、ところどころにビーズなんかがあしらわれたもので。表現されている世界はさっぱり意味不明なんだけど(バカ)視覚的には毒々しくって美しかった。後は嵯峨篤氏の壁をピカピカに磨き上げたもの(これが作品)とかは、目がおかしくなって壁なのに床みたいな、なんか遠近感がつかめなくなるという、おそらく寝不足のせいだけではない感覚に陥って面白かった。原研哉氏の「TSUKUBAI」というのが水滴が振動によって水の粒のまま通路みたいなのを通って行く作品が面白くて、長いこと立ち止まって見てしまった。うーん、アートって難しく考えすぎてもダメなんだろうな。なんだかモヤモヤしたままお腹が減ったので併設のカフェへ。ステキ!外が見れる席に案内してもらって。真っ白な公園を眺めながら季節の野菜のパスタいただきました。おいしゅうございました。

この日はその後GIGのみ。夜はダラダラし過ぎてなんとコンビニご飯と相成った。ガックリ。体調不良者もいたので、致し方ない。

24日は移動のみ。新潟経由で行ったんだけど電車動かないし、発車の目処も立たないし・・・と大変だったけど、別に決まった用事も無かったのでのんびり構えていたら苦にならず。鰤のアラ釜飯かなんかいう駅弁を食べた。おいしかった。ちょっと多かったけども。夜は長野のお友達も混ざってこ洒落た居酒屋でご飯。夜景が綺麗だった。部屋にケーキを買って帰ってみんなでつっつく。貧乏でも楽しい我が家、めいた雰囲気が楽しい。

25日は善光寺へ。御朱印帳が無かったので持ち帰り用を頂く。三門は改装工事中で全く見えず。残念。手を洗ってモクモクの煙を頭と顔にぶっかけ、いざ本堂へ。入ってすぐのところにびんずる尊者の木像があって、その像をを撫でて、自分の同じところをさわると良くなるらしい。ということでここでも頭やら顔やらセクハラ並みにさわりまくり。びんずるさまは触られすぎて目とかなくなるくらいテカテカだった。恋みくじをひいたら大吉。あらやだ、本当に?その後地元の人に聞いていたお戒壇めぐりへ。「お階段めぐり」だとばっかり思っていたので、ウロウロ探し回って、結局社務所で聞いたら最初に見ていた所だったという。その名のとおり階段を下りてご本尊が安置されているところの真下の真っ暗な回廊を通って極楽の錠前を触ると願いがかなうというものらしい。社務所の方に「まずはご先祖様に感謝して、暗闇の中では誰もが平等であるということを感じ、感謝し、お願い事をしてまた光のある世界に戻れたということに感謝してきて下さい」との説明を受けていたのでその通りにしようと思っていたのだが。真っ暗すぎてパニック状態に!お化け屋敷よりもっと怖い(罰当たりそうな発言)。半端ない。四人連なって言われたとおりに右手を壁に沿って腰の高さでたどって行ったけれど、無我夢中で鍵に触れたかどうか誰もわからず。で、こっそりもう一周。二回目はさすがに落ち着いて、全員探り当て無事終了。幸せになりますように、私。閻魔王とか見て本堂を出て、ここからまたもや別行動に。

どうしても行きたい東山魁夷館へ。信州を「私の作品を育ててくれた故郷」と呼んでいたそうで、900点あまりの作品やスケッチを寄贈され、開設されたものらしい。入館し、階段を上り振返ると目に飛び込んでくる『道』という作品の大きなタペストリーの前から、暫く動くことができなかった。小学生の頃に初めて見た時からずいぶん長い時間が経ったこと、自分なりの道をこうして歩いてきたこと、そして、これからも道が続くのだという思いで胸が詰まった。たった一つの作品を目にしただけで、涙が溢れてきて自分でもびっくりした。絵を見て泣くなんて不思議。こりゃ出る時には号泣か、とも思ったけれど、その後は至って落ち着いて見て回れた。見る者を温かく包み込んでくれるようなその作風に、私は強く惹かれる。何時間でも見ていられる、そんな作品ばかりだ。何度でも足を運びたくなる、そんな素敵な場所だった。
で、併設する長野県信濃美術館にも入っていいとのことだったので、引き続き見て回ることに。信州に縁のある日本画家の作品を展示してあって。若くして亡くなった菱田春草という人の作品は、繊細だけれども軽快な線が印象的だった。池上秀畝の鴨(多分)は力強さと優美さを兼ね備えた素晴らしい作品だった。立派な画家がたくさん生まれたのね。後、池田満寿夫の作品が相当量展示されていた。さっぱりわからんちん(またかよ)。爆発し過ぎ。あー、何か感じるんだろうね、わかる人は。私の年賀状と変わらんやんか(失礼)という作品を前に、暫し固まった。まぁいいか。

GIG会場までのタクシーの運転手さんは女性の方で、渡辺えり子さんにそっくり!顔も体型も話し方も声も何から何までそっくり!ってか渡辺さんがタクシードライバーの役をやっているって感じ!長野の運転手さんたちは本当にいい方ばかりで、大変お世話になりました。ありがとう。楽しかったです。

そんな感じで朝、大阪に無事帰り、一日働いているフリをしておりました。疲れた。

明日から最終の忘年会が30日まで連続してある。何回忘年会するんだろうね、日本人って。待ち合わせまで時間があるのでジムへ。あー、どうしよう。大きくなって帰ってきちゃったよ!怒られるだろうなぁ・・・
氣志團GIGについては後日また。