その時チョイスする本とヒトとナリ

4年ぶりの知人からの郵便物は柳美里の本だった。
「ずっと借りっぱなしになっていたので気になって」と
お手紙とチョコレートが添えてあった。

4年前、そうか、柳美里読んでたなぁ・・・。
トゲトゲした初期の作品から読んでいた頃に出た「命」という作品。
生まれ来る命と消え行く命が重なる時期を書き綴ったこの作品で、彼女への印象が変わったけれど、後に4部作と言われるこれ以降の作品には手が伸びなかった。

あの頃は自分をお高く見せることに必死だったように思う。
同じ年頃の男性を見下し、随分イヤな女だったなぁ。
表面的には穏やかに接している振りをしながら、自分の核には絶対に他人を寄せつけないようなところがあった。
周りから見たら、そういうのってどんなに取り繕っても伝わってたんだろうと思うけれど。
今見たら、肩肘張りまくってる姿に噴出してしまうだろう。


通りすぎて、振り返ってこそ、わかることがある。


もっと力を抜いて、人の奥深くを覗いてみたら、と今の私なら声をかけるだろう。


年をとるのも悪くないと、こういう時に思う。
今読み返せば、私の心の違う部分を刺激してくれるんだろう。
私も年を重ねてきたからね。
あぁ、本、読みたいなぁ。
久々にそう思ったなぁ。


今の愛読書・・・テポドン日記ですが。